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2013年 03月 10日
岡村ちゃんが影響を受けたという日本の思想家、岸田秀なる人物のことがモーレツに知りたくなり、本を買いました。唯物論ならぬ、「唯幻論」を唱えた人物らしい。
すべては幻(いま流行の般若心経か)っていう意味なんだろうか??? 『ものぐさ精神分析』が名著だと聞いて買ったけど、まちがえて続編の『続 ものぐさ精神分析』を買ってしまった。 けど、続編から読んだにもかかわらず、すごく明快で率直でこれはいいものに出会ったな〜という感触です。 ユングのアニマ、アニムス論みたいなまどろっこしい男女の元形論を持ち出さなくても、もっと簡単に説明出来ると男女が惹かれ合う理由について書いてある箇所がお見事!でした。 以下↓ -----------男や女は生物学的属性ではなく社会的身分である。 -途中略- 仮に、abcdefghijklという12個の要素があるとして、ある文化ではabcdefが男らしさ、ghijklが女らしさの範疇である。男という身分を手に入れるためにはabcdefを自我領域の中に入れ、ghijklは自我領域から排除しなければならない。 男・女になるということは、自分の存在全体の半分を失うことである。-途中略- かつては持っていたが失われた自己として、現実において実現していないがゆえに幻想のなかで高められた自己として理想的な女(男)像にまとめられる。男(女)が女(男)を求めるのは失われた自己を回復しようとする企てであり、したがって恋人は過大評価されるのである。------------ 同性愛についても上と同じ理論でちゃんと着地してました。
by kishabayuko
| 2013-03-10 18:42
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